1986年、ソ連崩壊の遠因とも言われるチェルノブイリ原子力発電所事故が発生。負の遺産を引き継いだウクライナには、まるごと廃墟と化した都市が存在します。本書では、病院・遊園地・冷却塔・電波塔(ミサイルレーダー用)などの廃墟を収録しています。
ソ連崩壊は、一方でソ連を構成していた諸国内で民族独立運動を引き起こしました。
アゼルバイジャンからはナゴルノ=カラバフ共和国が、ジョージア(グルジア)からはアブハジア共和国が、モルドバ(モルダビア)からは沿ドニエストル共和国がそれぞれ民族闘争の末に独立宣言を発布。しかし、国際的にはいまだ独立を認められていない“未承認国家”という扱いです…。
独立元と未承認国家、双方とも紛争の爪痕は今も多く残り、街中の至る所にある廃墟もそれを物語っています。
その他、黒海沿岸からは、ナヒチェバン自治共和国(アゼルバイジャンの飛び地)、アルメニア、ルーマニア、トルコを、また、東アジアからは台湾・中国・韓国・日本の玄妙な廃墟の数々を紹介します。
仕様:A4変型/並製/144ページ
発刊:2017年9月
発行:三才ブックス